3年を超える有期労働契約を締結することができるか。

Q.従業員からの要望で雇用期間を3年から5年に延長することを検討しているのですが、できるのでしょうか。

A.その期間の定めが雇用を保障するものであって、退職を制約するものでないことを明確にするのならばできます。
労働基準法14条は、高度専門知識を持つ者もしくは満60歳以上の労働者との労働契約を除き、3年を超える有期労働契約の締結を禁じています(前2者との労働契約は5年超が禁止。)。しかし、長期の労働契約締結が禁止されているのは人身拘束の弊害の排除が目的であり、人身拘束のおそれがない有期契約はここで禁止されている有期契約に該当しません。ここで3年超の契約が禁止されている有期労働契約とは、やむを得ない事情がある場合でないと期間の途中で解約ができず(労働契約法17条)、やむを得いない事情で途中解約する場合であっても、民法(628条)上、その事由について過失があった側が損害賠償責任を負うことになっているものです。
人身拘束のおそれがない契約であるためには、その期間の定めが雇用を保障するものであって、退職を制約するものでないことを明確にする必要があります。労働契約書に「契約の期間は5年とする。ただし従業員は、この期間中といえでも所定の予告期間を置いていつでも退職を申し出ることができる。」等と書けば良いでしょう。