定年後に同じ仕事をする嘱託再雇用者の賃金ダウン

Q.定年後に嘱託として再雇用した者について従来と同じ仕事に従事させている場合、雇用形態が変わったということで賃金を下げることは可能でしょうか。

A.可能です。

労働基準法3条で禁止されているのは、労働者の国籍、信条、社会的身分を理由とした差別のみです。正社員と嘱託の区別は社会的身分に該当しません。ここで言う社会的身分とは生来的な地位のことであり、後発的な正社員と嘱託の違いは該当しないからです。

また、同一労働・同一賃金の原則は男女間の賃金差別に関する労働基準法第4条の規定ですので、嘱託再雇用の対象が女性のみであるような場合を除き、違反となりません。

一方で、労働契約法やパート労働法、民法の一般法理等についても併せて考える必要があり、これらに反する合理性のない差別的な条件の格差は否定される可能性があります。